全国で唯一の公立の外国語専門学校である本校は、富山市が「実用的な英語力と広い視野をもった国際人として、産業及び文化の振興と発展に貢献する有能な人材」の育成を目指して昭和60年に開校しました。以来39年の歳月を経て、実務英語科は1,535名の卒業生を、専攻科は247名の修了生を送り出してきました。更に、生涯学習の重要な役割を担う公開講座(専修コース・夏季集中講座)を受講された市民の数は、これまで延べ43,600人以上になります。
本校の実務英語科・専攻科の特徴は大きく4点あげることができます。
第一に、その理想的な教育環境です。
開かれた教育の場として、入学には経歴も年齢も性別も一切問いません。本年度は、10代~50代の学生が机を並べ、共に学習しています。そして、英語圏4か国から来ている優秀な常勤外国人6人を含む経験豊かな講師陣が学生の指導に当たり、授業全体の8割は英語、そして少人数クラスと、語学の習得には最適な環境を整えています。日々の学校生活は多国籍文化の家庭的雰囲気の中で展開します。おのずと異なるものの見方や考え方・感じ方に触れ、この出会いと刺激が国際人として必要な、広い視野と豊かな人間性を育んでいます。
第二に、全国トップレベルの英検1級・準1級の高い取得率、TOEICの高得点率
英検講座等は習熟度別クラスで学び、令和5年度の英語検定試験では、英検2級は実務英語科1年でほぼ全員が取得し、英検準1級は9名、英検1級は1名が合格しています。本校は、これまでに日本英語検定協会から全国の専修・各種学校の上位5校のみに表彰される「優秀団体賞」を過去に4回受賞し、「優良団体賞」を17回受賞しています。また、TOEICでは、令和5年度に900点台が3名、800点台が7名、700点台が7名と高得点者を輩出しています。
第三に、学費が安く、大学の3年次編入率が高く、就職率は100%です。
本校は全国唯一の公立の外国語専門学校であり、1か月の授業料は26,000円(本校は月払い)であり、一般の私立専門学校に比べ格段に安く、国立大学の授業料と比べても6割程度です。
毎年、国公立及び私立大学の3年次に編入する学生が多くいます。(令和5年度は8名合格※うち富山大学5名)
また、就職希望者を対象としたガイダンス等も充実しており、学んだことを直接仕事に活かしています。
第四に、カリキュラムに工夫を凝らし、卒業後の進路に最大限のサポートをしていることです。
実務英語科では、1年次に全員が、「キャリアガイダンス」と「中国語I」、「パーソナルコンピューティング」を履修します。
2年次では、就職希望者は「中国語II」「韓国語」「英語指導技術」を、進学希望者は「日本語Ⅱ(小論文指導)」「アカデミックライティング(英文の書き方指導)」「翻訳技法」などを選択して履修することができます。また、「ホスピタリティイングリッシュ」または「世界史」を選択して履修することもできます。
富山市が2年制の公立短期大学ではなく、敢えて専門学校に固執したのは、漠たる一般教養を排し、来るべき時代を生き抜くための技能・実力を培うことに徹する実学を重視したからです。大学の英語教育と一線を画すこの理念はグローバル化の只中にあってますます輝きを増しています。
英語好きならば誰もが受け入れられ、自分の居場所を見つけることができる。そして、英語習得を目指し全力集中できる、そのような学校であることを自負しています。本校で、広い視野を持った国際人としての、新しい自己の可能性を見つけてください。
令和6年4月 富山市立富山外国語専門学校 校長 南島 啓